東京ガス、月に1万円利用で年間約8500円割引のプランで電力参入

2016年02月17日

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

東京ガス、月に1万円利用で年間約8500円割引のプランで電力参入の写真

電力自由化に向け、ガス業界で約40%のシェアを誇る国内最大手の東京ガスが料金プランを発表しました。このコラムでは、東京ガスが販売する電力の概観を見ていきたいと思います。(一般社団法人エネルギー情報センター 新電力ネット運営事務局)

世界最大規模・国内最大手のガス会社が電力小売りに参入

ガス最大手の東京ガスは、電力の小売り参入に乗り出しました。電気代のメリットだけではなく、電気とガスのダブルセット割、インターネットとのトリプル割を提供します。その他にもポイントサービスを展開、インフラ事業であることを活かした範囲の経済によるシェア拡大が期待できます。

ガスと電気のセット割

東京ガスからガスを購入し、かつ東京ガスの電気も契約すると、電気料金の基本料金(月額)から270円割引されます。ガスと電気のダブル割引により、東京電力の従量電灯B/Cプランで月に約1万円利用している需要家は、年間約8500円お得になります。

ガスと電気のダブルセット割引

出典:東京ガス(割引額は条件によって変動)

インターネットもセットでトリプル割

「ガス・電気セット割」に、インターネットを追加した「東京ガストリプル割」に契約すると、東京ガスが提携しているプロバイダのインターネットサービスの料金が割引されます。割引単価や適用期間は、プランやプロバイダによって異なります。

ガスとインターネットによるトリプルセット割引

出典:東京ガス(割引額は条件によって変動)

電気料金連動ポイントサービス「パッチョポイント」

電気の利用でポイントが貯まり、そのポイントはオリジナルグッズや提携ポイントへの交換、東京ガス施設見学の抽選企画応募などに利用できます。ポイントの付与条件は以下の通りです。

  1. 「myTOKYOGAS」会員
  2. ずっとも電気1または2への契約

東京ガスの電気プラン「ずっとも電気」

ずっとも電気には3種類の料金プランがあります。

東京ガスの電気料金プラン

出典:東京ガスHPより作成

「ずっとも電気1,2」の料金プランを従来の東京電力のプラン(従量電灯B・C)と比較したいと思います。東京ガスが発表しているプランの月額基本料金は東京電力の標準プラン「従量電灯B・C」と同じ金額に設定されています

東京ガスと東京電力の基本料金

出典:東京ガス、東京電力HPより作成

従量料金の部分では、東京ガスは東京電力とは違う料金設定をしており、使用量に応じてお得になるプランが異なってきます。例えば、120kWhまでの第一段階の単価は東京電力の方が4円安くなっているため、電力使用量が比較的少なめな家庭では東京電力の方が電気料金は安くなります。

使用量が120kWh以上の場合は東京ガスの「ずっとも電気1」が割安になります。目安として東京電力の従量電灯B/Cプランで月間7100円以上を利用している場合は、経済的メリットが発生します。350kWh以上だとkWhあたりの単価割引率がさらに高くなり、4円安くなります。使用量が増えれば増えるほどお得になっていくのが特徴です。

使用量が多い家庭や商店向けの料金プラン「ずっとも電気2」も、利用量が増えるにつれ、東京電力の従量電灯B/Cプランより割安になっていきます。「ずっとも電気1」と比較すると、基本料金の契約が6KV以上と高いため、電気使用量が少ない需要家には不向きです。一方、単価は低く設定されているので、たくさん電気を使うほど有利になります。ただし、360kWhまでの単価は安くなりますが、360kWh以上の場合「ずっとも電気1」の方が、0.06円安いです。そのため、3万円以上といった高額の電気代を支払っている場合は、電力使用量が多い場合でも「ずっとも電気1」が安いケースがあります。

東京ガスの「ずっとも電気1」と東京電力の「従量B・C」

出典:東京ガス、東京電力HPより作成

供給エリア・電源構成

現在発表している供給エリアは、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県、静岡県(富士川以東)です。現在の東京ガスの都市ガス供給エリアとは異なるため乗り換える際には確認が必要になります。

東京ガスの電気供給エリア

出典:東京ガス

この続きを読むには会員登録(無料)が必要です。

無料会員になると閲覧することができる情報はこちらです
電力の補助金

補助金情報

再エネや省エネ、蓄電池に関する補助金情報を一覧できます

電力料金プラン

料金プラン(Excel含)

全国各地の料金プラン情報をExcelにてダウンロードできます

電力入札

入札情報

官公庁などが調達・売却する電力の入札情報を一覧できます

電力コラム

電力コラム

電力に関するコラムをすべて閲覧することができます

電力プレスリリース

プレスリリース掲載

電力・エネルギーに関するプレスリリースを掲載できます

電力資格

資格取得の支援

電験3種などの資格取得に関する経済支援制度を設けています

はてなブックマークGoogle+でシェア

執筆者情報

新電力ネット運営事務局の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

新電力ネット運営事務局

EICは、①エネルギーに関する正しい情報を客観的にわかりやすく広くつたえること②ICTとエネルギーを融合させた新たなビジネスを創造すること、に関わる活動を通じて、安定したエネルギーの供給の一助になることを目的として設立された新電力ネットの運営団体。

企業・団体名 一般社団法人エネルギー情報センター
所在地 東京都新宿区新宿2丁目9−22 多摩川新宿ビル3F
電話番号 03-6411-0859
会社HP http://eic-jp.org/
サービス・メディア等 https://www.facebook.com/eicjp
https://twitter.com/EICNET

関連する記事はこちら

ガスと電力を比較する、自由化されるセグメントや需要全体における市場規模(4)の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年02月28日

新電力ネット運営事務局

ガスと電力を比較する、自由化されるセグメントや需要全体における市場規模(4)

前回から引き続き、「電力とガスの違いについて~それぞれの特徴から考察する~」といったテーマにて連載コラムを掲載いたします。第4回目となる今回は、自由化によって生まれる市場や、そもそもの需要全体における市場規模について見ていきます。

中部電力、新型プリウスPHV向けサービスを開始、ポイントや費用・CO2削減レポートなどのメリットの写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年02月21日

新電力ネット運営事務局

中部電力、新型プリウスPHV向けサービスを開始、ポイントや費用・CO2削減レポートなどのメリット

2月15日、中部電力は新型プリウスPHV向けの新サービスの提供について発表しました。新サービス「カーエネ」は、「PHVつながるでんきサービス」の一つとして、エコ運転や充電をサポートする付加価値をユーザーに提供します。

原発の賠償費用が標準家庭で18 円/月の負担増に、期間は2020年から2060年までの40年間の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年02月16日

新電力ネット運営事務局

原発の賠償費用が標準家庭で18 円/月の負担増に、期間は2020年から2060年までの40年間

2月9日、「電力システム改革貫徹のための政策小委員会」において、原子力事故に係る賠償への備えに関する負担の在り方が提示されました。全ての需要家から公平に回収する過去分の額が約2.4 兆円と算出され、標準家庭では18 円/月を40年間かけて負担する計算となります。

東京都がCO2排出量の小さい電力・熱供給事業者を認定、キャップ&トレード制度においてCO2削減量に算定可能の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年02月09日

新電力ネット運営事務局

東京都がCO2排出量の小さい電力・熱供給事業者を認定、キャップ&トレード制度においてCO2削減量に算定可能

2月7日、東京都は「低炭素電力」・「低炭素熱」の認定供給事業者を決定したと発表しました。低炭素電力認定供給事業者については、昨年は4事業者であったのが本年度は13事業者となり、9事業者の増加となります。

ガス事業の歴史を振り返る、ガス自由化までの流れと変遷(3)の写真

一般社団法人エネルギー情報センター

2017年02月07日

新電力ネット運営事務局

ガス事業の歴史を振り返る、ガス自由化までの流れと変遷(3)

前回から引き続き、「電力とガスの違いについて~それぞれの特徴から考察する~」といったテーマにて連載コラムを掲載いたします。第3回目となる今回は、ガス自由化によって生まれる料金プランの多様性や、どういったデメリットがあるのか、といった部分についてフォーカスしていきます。